さよなら フランソワ
フランソワ、ごめんなさい。 ちょっと前まで、一番好きでした。でも、もっと好きなひとができたんです・・・いってみたいなぁ・・・こんなこと。
え、フランソワってピアニストの事ですよ。
でも、ピアノ曲って、専攻じゃないから、よくわからないんですよね。別世界というか、違う惑星の話のようです。ピアノ専攻の人だと色んな曲を練習しているんでしょうけど、専攻でないと、出会うこともないかもしれない曲が沢山あります・・・
逆にいえば、ルイ・シュポールのバイオリンコンチェルトって、たぶんヴァイオリン専攻生でも知らないかもしれませんものね。だとしたら、ピアノ専攻の人が知るはずないですよね。(私も8番しか聴いたことないですし、楽譜も持ってないです)
ピアノの副科で苦しんでいますが、でも幸いなのは、ピアノ曲が好きなんです。
精神的に一番弱ってた時に、わたしをどん底から救い上げてくれたのは、べとべんのピアノソナタでした。ヴァイオリン曲って、落ち込んでいるときは、聴きたくもないんですね。自分の無能さとか練習不足とかを思い知るから。
副科でやっているショパンのワルツの練習を父が聴いていて、そこはこう弾くんじゃないのかとか、かなり頭にくるんですよね・・・門下生は、師匠の指示に従うのであって、CDの個性あふれる凄い演奏の真似をしてはいけないんです。ランドフスカとか例に出さない欲しいです。ぷんぷん!
私が練習してないときに小さく私の練習している曲流して聴いたりとかして、聴かせたいんですよ。むきーってきますけどw
このまえはこれかけてましたよ。きれいな人ですね。1973年アルゼンチン生まれのフリッターさんでした。個性的で指の力が強い感じで速く弾くと特に引き立つ音のようですね。目鼻立ちくっきりで力強い意志を感じさせるチョピン(スペイン語読み)です。
聴くと落ち込みます。うちの演奏ってなんなの???うちのは、じょばん?常磐線みたいですね。まぁ、副科、副科。考えちゃだめ!
昔も今も、落ち込んでいる時に、そっと寄り添って私の心慰めてくれるのはケンプでしたね・・・ま、いまもケンプはよく聴きます。スマホに何十曲もいれてますよ。
特に、べとべん そなた28番が好きでした。痛みやコワバリをそっとほぐしてくれるような、やさしい曲です。1楽章ですよ。そう感じています。
あなたにも、そういう曲はありますか?
そうそう、ケンプってホントはケンプフという発音なんだそうですね。フは無声音です。そっと唇に歯をあてて発音するのでしょうね。
父が申しておりました。トランプ大統領ってドイツ移民で、もともとはドランプフだそうです。トランプは、どうでもいいですけどね。ケンプは大切です。
時々ですけど、べとべんのソナタ全曲を聴き通すことを行ってます。全曲は弾けないけど、聴けますからね・・・シュナーベルを時々全曲聴きます。なんだか旅みたいなんです。
そして父のシュナーベル版の楽譜を見ながら、なんだかなぁな指指定を見ながら。
ケンプも時々、バックハウスも時々、聴きますよ。
専攻でないことの素晴らしさですよね。純粋に音楽として楽しめる。無責任に、自由なリスナーとして。音高の副科で買わされた(人聞き悪いけど)全曲収録の3分冊の楽譜(ヘンレ版だったかな・・・暗い青い柔らかい表紙で使いにくいけど、人生の宝物と感じています。音高の先生ありがとうございますぅ。厚くて、譜面台からずり落ちそうだけどw)を時々めくって、自主的に練習したりして。やらされてないから楽しいんです。でも上手くならないけど・・・つらいのはヴァイオリンだけで十分ですぅ・・・
ピアニストってたくさんいて、それぞれ凄い個性があって、面白いですよね。ホロヴィッツ、ギレリス、アシュケナージ、リヒテル、ポリーニ、などなど。物心ついたころから、家にCDがあったので、幸せだったと思います。思えば宝物いっぱいでしたね・・・
まぁlフランスものに関しては、ずいぶん長くフランソワが、私によって一番愛しい人でした。無頼派で、酒もたばこも女も・・・ずいぶん泣かされましたぁ・・・うっそ~
アデュー フランソワ・・・
今はもう、フランスものは、このお方に夢中です。
心は奪われてしまっていますよ。
ボンジュール 藤井一興先生!(メシアンが一番愛したお弟子さんです)
皆さん、まずは聴いてみてくださいなぁ。超おすすめですよ。
まず、清冽で優しいタッチ。そして透明なのに極彩色な感じ。天にある大聖堂の寄せ鐘のようなフォルテッシモ。ヤヴァイですぅ。3人か4人ぐらいで弾いてるんじゃないのっていう、驚異の弾き分け能力。ぜひぜひ、聴いてみてくださいね。