さて、今年のお初
ヴァイオリンコンチェルト、私が、今年に最初に聴いたのはなんでしょうか?
クイズです。
1)バッハ ドッペル
2)バルトーク
3)チャイコフスキー
なんだか、私って選択肢作るのヘタかなぁ・・・
答えは、ななななんと。2番です。
チョン・キョンファさんのですが、これではなく、ウォルトンのコンチェルトのカップリング盤ですけどアマゾンにないのでこれを挙げておきますね。76年録音のショルティ指揮のロンドンフィルです。
バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番、ラプソディ第1番&第2番
- アーティスト: キョンファ(チョン),バルトーク,ラトル(サイモン),バーミンガム市交響楽団
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2015/04/08
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
結構、チョンさん好きでした。前つんのめりしそうなぐらいの勢いが素敵です。ワイルドで格好いいんですよね。研ぎ澄まされた野生が縦横無尽にオケという巨獣を相手に攻撃を繰り出すというか・・・豹のような鋭さとしなやかさが大好きでした。
で、なんでか悪い予感がしてたんですよ。グラズノフの次の課題曲がバルトーク2番ではないかというような予感です。ちぼっと予習しておこうかなって感じです。
いや~、課題曲としてはきついですよ。でもですよ・・・ウォルトンよりはいいです。まだまとめあげる自信があります。音楽的に表現する自信ですけど、私もすこしは年をとり、勢いだけの支離滅裂な演奏というわけにいかないですし、それだけの技量も不足してるけど小学生の時のドボルジャークというわけにいきませんからね。大学生になってやっとドボルジャークはどう弾くのかわかってきた感あります。山場がいくつもあるけど、どこで引いてどこで押して、どうつなげるのか、悩んでるタール人になって、なんとか先生のOKをいただいた感じですけどね。やはり曲全体の理解がないと、説明できませんよね。聴衆に納得いただける演奏でないと。俯瞰的に音楽の流れを魅せるというか・・・楽譜研究というか、アナリゼが生きてきますよね~ ちなみに恥ずかしながら私の辞書にアナリゼはつい最近までありませんでした。
姉が時々いうのですが、私は目が見えない巡礼者だったが、手を引かれて大聖堂をくまなく見せてもらったみたいな演奏が実は素晴らしいと思うってことです。
やはり私たち演奏者は、その曲の絶大な理解者であり、ファンであり、いかに好きか、こう弾けばみんな好きになるって弾き方をしなければならないと思うのです。
媚びるのでなく、大衆に迎合するというわけでもなく、上から目線で説明してやんよってわけでもなくですよ。
偉大なプレイヤーってそうじゃないかなって感じします。むろん、海千山千の無頼のおじさんピアニストもそうなんでしょうけど。わしじゃ~っていいつつ、作曲家の心の傷まで優しくなぞるというか・・・愛を感じます。
ペダルでピアノにヴィヴラートを掛けるピアニストが一時話題になりましたが、評価しないほかの審査員に怒ったアルゲリッチの話じゃないですけど、曲に対してのいろんな愛の形があってもいいのじゃないかなって思います。
伝統芸能じゃないんですよね。古楽だってそう。今を生きてる音楽への愛の形なんです。バッハだけじゃなくて、みんな音楽は生きていて、瞬間に刹那へ消えていく運命を生きながら綿々と繰り返されているんですよね。