strings_classicのブログ

弦楽器が好きなちょっとオタクな私のブログです

シベリウス 静謐の中で私が育む 小さな青い炎

 冬になると、シベリウスのコンチェルトを思い出します・・・

 

 私にとっては大切な曲です。この曲でコンクールに出たことはないのですが、およそ半年かけて学び、この曲のお陰で、音高の定期演奏会も出れたし、そして音大にも合格できた記念の曲であります!第1志望はダメでしたけどね・・・

 この曲は、なんと3人の先生から同時期に教わったので、非常に濃い密度で学んだといえます。

 そんなわけで、今日は語っちゃいますよ~

 

 時々不思議に思うんですけど、音大生って、結構CD聴かないですよね。なんだか友達と話していても、噛み合わないところが結構あります。オタクじゃないんですよね。きっと。えっていうよな有名なプレイヤーを知らなかったりしますからね・・・

 

 あ、人のこと言えないや、シベリウスのヴァイオリンコンチェルト以外の曲を知らない・・・あ、まって、フィンランディアは聴いたことあるし、CDも持ってる。あとペレアスとメリザンドは発表会の合奏で参加したことあったなぁ・・・本まで買って読みましたよ。メーテルリンクですよね。あ、ピアノ曲なんか書いているんだ。うーん、見識を深めないとなぁ・・・先生になって、お教室開いて、生徒さんに偉そうに、「えっへん! あなたのはシベリウスではありません。滑ります!です」なんて言えないや。ていうかギャグが滑ってますよ・・・( ゚Д゚) がーん

 

 シベリウスのヴァイオリンコンチェルトの楽譜の一番最初に、

 「極寒の澄み切った空を、悠然と滑空する鷲のように」という言葉が書いてあるらしいのですが、私の楽譜にはありませんでした。

勿論ジャン・シベリウスの言葉だそうです。曲想の指示ですよね。自分で書いてありますけどね。先生に言われたからです。

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シベリウス

 スキー場とか、高い寒いところにいくと、空気が澄んでいますよね。あの感じの凍った世界。そう音のない世界です。一面を真白に染めた雪の世界、その空を高く高く一羽の鷲が飛んでいるんです。

 そう音もなく、あ、滑空してるから音もない・・・なんかずれてる私。

 今思えば、ドローンで見ている感じなんでしょうね。

 ていうことは、これ朝なのかな、昼なのかな、でも白夜がある地方でしょ?フィンランドムーミンの国ですけど、そのイメージとは違いますよね。サンタクロースが住んでいるのは確かフィンランドですよね。赤い鼻のトナカイ。うーん、どんどん外れる。

 私の頭の中を見てる人がいたら、発狂するかもしれませんね。支離滅裂です。

ま、そこで、

大空から俯瞰するように滑空する

凍てつく大地の上を滑るようにドローンからの俯瞰映像が流れていく

真っ白な針葉樹の森を超えて、凍った川の上空を飛んでいくって感じに絞ってみました。トナカイさんが時々現れてはこっちを見て急いで森へ逃げていきます。

 難しいですね。まぁ、色々なことを考えて、練習したわけです。視覚イメージってすごく重要です。視覚のイメージを音楽に変換する作業を行ってるわけです。どちらかというと、ラロとかのわかりやすい曲が向いている私。先生は大変だったでしょうね。

 私としては、この曲を苦しんで練習して、やっと難産で小さな青い情熱の光を産んで。消えそうになる命の炎を慈しみ、育て、大きな炎、冷たい凍てつくような青い炎として、もっと燃え盛るように、何度も何度も練習したんです。

 

 ヴァイオリニストを目指して、ウィーンフィルも受験したシベリウス。結局ヴァイオリニストにはなれなかったけど、その思いが詰まった曲なんだと思います。重音が結構あって、練習不足だったので、大変だったけど、今は重音得意になりましたからね。通過点として重要な曲でした。

 ところで、なぜ、シベリウスはヴァイオリニストになれなかったのか?

 

その理由は、クイズです。

1)アゴがギクギクして、弾けなくなったから

2)頻尿で長時間ステージ立てなくなったから

3)極度のあがり症で、失敗ばかりしたから

 

さて、いつも私の出すクイズは、小学生並みと言われてますよ。ハイ!

 

なんだかなぁ、人ごとに思えないんですよ。私もそうですからね。

答えは顎がぎくぎく なわけないんですよね・・・

あがり症なんだそうですよ。うはぁ、私も上がり症なんです。私もヴァイオリニストは無理だなぁって感じています。さぁ気分を変えていきましょう。

 

 当時参考にしたのはこれでした。

チャイコフスキー&シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
 

2年ぐらい前に、新日本フィルとで、チョンさんみましたけど、なんか丸くなってて、全然とんがってなかってですよ。しかもアンコールやらなかったし・・・練習あまりしてない感じでした。

 

 こっちを参考にすればよかったかもしれませんね・・・あこがれのみどりさんです。

シベリウス:ヴァイオリン協奏曲&ブルッフ:スコットランド幻想曲(期間生産限定盤)

シベリウス:ヴァイオリン協奏曲&ブルッフ:スコットランド幻想曲(期間生産限定盤)

 

 なんだか懐かしい楽譜を出してきたら、また弾きたくなってきました。でももう遅いから、また次の機会なんでしょうね。まだ私の中に、音のない暗い世界で生まれた冷たい青い焔は消えずに残っています。どこかで燃え盛る炎にして昇華することができますように、神様にお願いして今日は寝ます。おやすみなさい。